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2018’11.19・Mon

珈琲旅・珈琲屋 うず 〜雨粒の思い出と、電球色のガテマラ〜

すっかり更新が滞ってしまった。
お店を訪れたのは11月19日だったのですが、この文章を完成させたのは12月9日。
なんと、3週間も経っている(ガビーン!)。
うずを訪れた後に重い風邪をひいて寝込んでしまい、その後もあれやこれやと忙しくしていたら、こんなに時間が過ぎてしまった。
お恥ずかしいけど、どんなに遅れても書く!。
この日のコーヒーはとても素晴らしかったのでございます。



長月を出て、うずへは都バスを使って行きました。
新91系統新代田行き。
千葉県民が電車を使って長月とうずへ行こうとすると、何度も新宿を行ったり来たりしなければならなくなりますが、バスで行くとほぼ直通な感覚で行き来出来るので便利です。


代田六丁目で降りたら、歩いてうずへ向かいました。
前回来た時は気が付きませんでしたが、この辺りは大きなお宅が多い所でした。
お洒落な分譲マンションだと思った建物は、まさかの個人宅。建ち並ぶ豪邸にドギマギします。


程なく、うずに到着しました。
カウンターに座って、今日の注文を聞かれました。
私は知人の船出を祝うような気分のものをお願いしました。
古屋さんは「ふむ」と考えを巡らせた後、じゃあガテマラにします、と言いました。


出て来たガテマラ。
とても暖かい印象の丸い甘味がしました。
電球色の様な暖かさが感じられて、柔らかい気持ちになります。
苦味はあれど、その苦味は薄い器の様な佇まいで甘みを遮る事がなく、むしろ支えているような印象でした。
こんなお祝いの気持ちがあるんだなあと思い、胸の中が暖かくなりました。


そして香り。
相変わらずの古屋節の香りがすると思いながらも、トラムの時の香りとは違う感じがしました。
トラムの時は、どのコーヒーからもいつもトラムの香りが感じられました。目を閉じて飲んでもすぐトラムと分かる、それはそれは良い香りでしたが・・・。
今日のカップはそれとは違う、でも古屋さんのと分かる香りがしました。
違いをどう言い表したら良いものか、トラムの香りがトラディショナルな雰囲気の中に色気を感じるものだったとしたら、この時感じ取っているうずの香りはトラディショナルな雰囲気の中に暖かみを伴う硬派さを感じると言いますか。
でも、これ本当かなあ。
もっと色々飲んでみたいな。


カウンターの中の古屋さんはとても良い顔をしているように思いました。
きっと、やりたいことをやれているんじゃないでしょうか。
仕事が乗ってる時の充足感が滲み出ているように思えました。


先ほどから、外を行き交う人が傘をさしたりたたんだりしています。
雨が降ったり止んだりしているようでした。
ふと、古屋さんがBGMを変えました。
キースジャレットのケルンコンサート。
と、思ったところで、小さい思い出がバラバラと蘇って来ました。


何年か前、夫と古屋さんとKさんと、他に何人かの珈琲屋の店主が集まって、小さい小冊子を作ったことがありました。
そこでKさんは、コーヒーと雨の日のケルンコンサートの思い出について書いてました。
(ちなみに夫はコーヒーとラーメンについて書いてました。ラーメン・・・)


昼間、通り過ぎてきた七つ森。
外の雨。
ピアノとケルンコンサート。
隣に夫。
目の前に古屋さん。
船出を祝うべく出してもらったデミタス。
Kさんの思い出。


記憶の断片がパラパラと雨粒のように、ピアノの一音一音と一緒に沁みてくるようで、私は胸がいっぱいになってしまった。
歳をとったら涙もろくなると言うけれど・・・。
やあやあ、なんてことでしょう。
今日はなんて、胸に沁みるコーヒーなんでしょう。


雨が落ち着いた頃を見計らってお店を出ましたら、もう真っ暗になっていました。
振り返ったうずは電球色に包まれており、
外の花壇の花弁の青が、雨粒のように思えました。
20181119_uzu1.jpg




とても心に染み入るコーヒーをいただきました。
美味しかったです、ご馳走様でした!。


マスターイトーの1日はこちら

Categorie珈琲屋 うず(下北沢)   Event: - - editTOP

2018’09.25・Tue

珈琲旅・珈琲屋 うず 〜白熱電灯のようなコロンビア〜

青蛾を出た後、マキさんお勧めのお店で昼ご飯を食べました。
中野坂上交差点の刀削麺屋さん。麺がモチモチでとても美味しいです。すごいボリュームで食べても食べても麺が減りません。
満腹になってお店を出ました。


目の前の大きな道路を渡って、向かい側の車線のバス停へ行きました。
中野坂上バス停6番乗り場。
ここから、都営バス・宿91新代田駅前行へ乗り、終点の一つ前のバス停、代田6丁目で降りて小学校へ向かって歩いていけば、珈琲屋うずに到着です。
バスは道路状況次第なところはありますが、乗り換えなしで一本で行けるのが良いです。


果たして。


うずは緑の中にありました。
20180925_uzu1.jpg
(ガラスに映る夫と、ガラス越しの古屋さん。)



丁寧にお世話されてるであろう植木鉢たち。
入口は昭和のガラスドア。
店内は白い壁紙とこげ茶の家具で統一されていて、カウンターには平野遼氏の絵がかけてありました。


カウンターに腰掛けました。


夫がコーヒーを注文しました。
「東京風のコーヒーお願いします!」


この唐突なオーダーに至るにあたり、かなり妄想的な前日談がありました。
私供がお店に来る前、いち早くうずに行って来たKさんがいずみにやって来て、うずの興奮を話してくれたそうです。
「うずのブレンドはその場でお客さんのイメージを聞いて、アフターミックスで作ってくれるんですよ。」
「なんだか、襟立さんみたいですよね!」
本で読んだエピソード。標さんが美味しいコーヒーを求めて大阪中を歩き、疲れ果てて入ったお店で襟立さんから言われた一言。
「東京の人か? じゃ、東京風のコーヒーを出してあげよう」
そんな光景を勝手に想像して勝手に痺れた私共は、もう頭の中が夢爆発で、夫は「東京風のコーヒー」、私は「タンゴのステップのコーヒー」を注文しよう!、と勝手に盛り上がっていたんです。
時間が経ってから振り返ると、かなり面倒臭い客でした。
すみません、気をつけます。


当日、私も夫に続いて
「タンゴのステップのコーヒーをお願いします・・・」
と言ったのですが、なぜか心の中で大きな防波堤がそそり立ってきて
「・・・う、嘘です。ストレートのコーヒーお願いします」
と、続けたのでした。
心に防波堤がなかった夫と、防波堤を持ってしまった妻。
私はまだまだ修行が足りないのかもしれません。


ストレートは何があるかを伺いましたら沢山ありまして、決めかねた私は甘くて落ち着くのをお願いしますと伝えたら、コロンビアに決まりました。


コロンビア。
古屋さんのコーヒーだけが持つ、あの艶のある香りが健在です。
しっかりとした丸い甘味の塊と、深い焙煎ながらも白熱灯のような暖かな明るさ。甘味に隠れた苦味が落ち着きをもたらしており、ほーっと落ち着きます。
秋の終わり頃、夜の小さなお店の電球の中で、気の置けない人たちとゆっくりご飯を食べているような、そんな光景が目に浮かぶような一杯でした。
これこれ、こういうの飲みたかったです〜。
この明るさと感じる部分は、きっとコロンビアの酸なのでしょう。酸を「酸っぱい」ではなく「明るさ」と捉えさせる、そんな酸でした。うむー、美味しい!。


隣の夫が飲んでいる東京ブレンドを一口もらったら、こちらは赤っぽいイメージを持ちました。オレンジから赤のグラデーション。穏やかな夕焼けと東京タワーが目に浮かびそう。そう、三丁目の夕陽な感じ。


そんな話をしたら、夫はピンクの歌舞伎町のイメージを持ったと言っていて、古屋さんはバブルのイケイケな東京をイメージしましたと言っているではないですか。
ええっ、わたし全然イケイケしなかったわ。赤い夕日見て青春してしまったわ。
あらやだー!。
でも良いのよ、正解なんてないのよ。
正解を気にして自分の心を見失うよりも、あらやだーと言いながら正直な心を温める方が、ずっとずっと良いのよ〜。
と、自分を鼓舞して、私はコーヒーをすすったのでした。


夫と、古屋さんのコーヒーにある「古屋さんの香り」はどこから来るんだろうねえ、なんて話をしてました。


20180925_uzu2.jpg
とても良いお店でした。
美味しかったです、ご馳走様でした!。


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